筋肉量の低下はがんの生存に影響を与える可能性がある
米国のNIHの報告 : アメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health)の略称
2018 年 4 月 30 日
がんの治療を受けている人の骨格筋(紫色)の喪失を示す連続 CT スキャン。
クレジット: Insights Imaging 2015。doi: 10.1007/s13244-015-0414-0。 CC BY 4.0。
乳がんと診断された一部の女性では、筋肉量の低下が長期予後不良と関連している可能性があることが、
新たな研究で判明した。
これまでに実施されたこの種の調査としては最大規模の調査の1つで、研究者らは、調査に参加した女性の3分の1が、診断時に骨格筋量が低い状態(サルコペニアとして知られる状態)にあったことを発見した。
そして、筋肉量のレベルが低いと、十分な筋肉量を持つ女性に比べて死亡リスクが高いと研究者らは4月5日付けのJAMA Oncology誌で報告した。
研究に参加した女性は全員、乳がんを患っていたが、がんが診断された時点ではまだ乳房を超えて広がっていなかった。 この研究に参加したサルコペニアの女性の割合が高いことは、早期乳がんの女性においては筋肉量が少ないことが「過小評価されている」ことを示唆していると、この研究の主任研究員である北カリフォルニア研究部門カイザー・パーマネンテのベット・カーン博士は述べた。
この研究はまた、筋肉量の低下が患者に蔓延しており、脂肪組織のレベルが高い、つまり脂肪蓄積が高いのと同じくらい「生存率の低下と強く関連している」ことを示唆している、と同氏は続けた。
カーン博士が主導した同様の研究では、診断時のサルコペニアも非転移性結腸直腸がん患者の生存率低下と関連していた。
NCIがん制御・人口科学部門のジョアン・エレナ博士、修士号によると、これらの研究は「筋肉量の低下は、予後不良のリスクが高い患者を特定するのに役立つもう1つの方法である可能性がある」という証拠をさらに増やしていると述べています。 」